生まれた瞬間に消えていく芝居、それぞれの瞬間。

時間は物質物体じゃないから、生まれた瞬間に消えていく。

さっき、電車に乗り込んだ。こうして電車に乗っている事実を残して、その動きは前に進むたびに上書きされて消えていく。まわりも全て変化してゆく。同じ瞬間は二度と来ない。


8日、演劇集団キャラメルボックス「また逢おうと竜馬は言った」東京公演千秋楽を迎えました。

この作品は、92・95・2000・今年と四回目の上演となります。出演者が全員同じ事もなく、劇場もセリフも時間も違う。
役者の成長や演じ方によって全て変わる。
同じ作品でも、同じものは二度と無い。出来ない。

必死で作り上げた芝居が、生まれた瞬間に消えていく。
それが演劇のさびしいところであり、だからこそ一回ひとつひとつの公演が大切で素晴らしいものなんだと思う。

ただ、普段の生活も生まれた瞬間に消えていくわけで・・・だからこそいろいろと見逃さない様に楽しみながら頑張って生きないといけないのか・・・