SSブログ

「笑っている人は痛みを感じないと思った?」 [読書中]

森生まさみさん「おまけの小林クン」という、いわゆる少女マンがでのセリフです。
恋愛もあるんですが、それ以外の描き方が素晴らしいのです。
それぞれ一癖以上ある三人の「小林」がいるクラスに四人目の小林クンが転校してきます。
クールでしっかり者の委員長の吹雪。無口で喧嘩が強い健吾。イケメンだけど冷たい千尋。くせがありすぎて全員友達がいない。そんな中に、いつも笑顔で童顔の大地が入って来る。
いつも笑顔で人懐っこい大地のせいで変化していく三人。
「小林」という先生まで赴任してきたり、「目指せ!小林姓」と小林先生を追いかけて転校してくる女の子、健吾に憧れていて、吹雪に恋する後輩の「大林」などが登場してきます。
明るく楽しくはちゃめちゃな展開の中で明かされていく大地の過去。
幼い時、事故で両親と姉を亡くし一人だけ生き残る。親戚にはたらい回し。引き取られた親戚の子供にいじめられる。やっと良い関係を作れると思った家族は火事になり思い出の品を無くし、家族とも一緒にいられなくなる。
その後、おばあちゃんと暮らす様になるがおばあちゃんが亡くなって引越しに伴い、転校してきた。周りから見たら、悲しい過去だけど大地はいつでも笑っている。
それでも、そんな大好きな人達と離れる事にいつも怯えています。
笑えるんだけど、ぼろ泣きな物語です。
すごく良い言葉がたくさん出てきます。

最終巻で作者の森生さんが語っています。
「日々の事件や不幸なニュースを見ては、若い人達に伝えたい言葉があふれてきた頃、このお話が生まれました。鼻をつまんで薬を飲ませるような無理強いはしたくなくて、「これは飴だよ」と見せかけてこっそり飲ませてしまおうという目論みだったのです」


全16巻とちょっと長めだけど恋愛展開にドキドキ胸きゅん、大地の生き様に泣き、登場人物達が動き回る姿に笑う。作品からのメッセージに感動します。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:moblog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。